OLYMPUS Zuiko Digital 18-180mmレビュー|E-300で撮る高倍率ズームの魅力
「便利ズーム=写りはイマイチ」というイメージ、ありますよね。
でもZuiko Digital 18-180mmは、使い方次第で予想以上に面白い写りを見せてくれます。
今回はOLYMPUS E-300と組み合わせて撮影した作例を中心に、その実力をレビューしていきます。
Zuiko Digital 18-180mmとは?
Zuiko Digital 18-180mm F3.5-6.3は、フォーサーズマウント用の高倍率ズームレンズです。
焦点距離は35mm換算で36mm〜360mm相当と、広角から超望遠までを1本でカバーできます。
- 焦点距離:18-180mm(35mm換算 36-360mm)
- 開放F値:F3.5(広角端)〜F6.3(望遠端)
- 最短撮影距離:0.45m
- 最大撮影倍率:0.23倍
- フィルター径:62mm
- 重量:約435g
携帯性と守備範囲の広さが特徴で、旅行やスナップ、日常撮りまで対応可能。
今回のように、E-300のような古いボディと組み合わせてもその使い勝手は健在です。
E-300とZuiko Digital 18-180mmの相性について
E-300のやや暗め・渋めの画作りと、このレンズの柔らかめな描写は、意外と相性が良いです。
特に露出補正やホワイトバランスを活かすことで、“この組み合わせにしか出せない”味が出てきます。
フォーサーズ=AFがイマイチ、という話はよく聞きますが、今回使っていて特に不満は感じませんでした。
もしかすると、私が普段から古いデジカメばかり使っているからかもしれませんが……笑。
動作音はそれなりにありますが、スッと合ってくれるので実用上はまったく問題なし。
便利ズームにありがちな“もっさり感”も、このレンズに関してはほとんど感じませんでした。
作例で見るZuiko Digital 18-180mm写りの特徴
望遠端でもしっかり写る

180mm望遠端で撮影した石像。ピント面は意外なほどシャープで、背景もしっかりボケてくれます。
桜の寄りショットもOK



花にぐっと寄って撮った作例。ボケの柔らかさも申し分なし。高倍率ズームなのに“マクロっぽく”使えるのが魅力。
中望遠域の立体感もなかなか

焦点距離44mmで撮影。背景の自然なボケと、被写体の立体感が印象的でした。
絞りと露出補正で化ける
同じ広角端でも、露出補正を変えるだけでシャープさや印象が大きく変化。
E-300の傾向として、少しアンダー気味の方がキリッと見える印象があります。



ホワイトバランスでも表情が変わる
ホワイトバランスを「オート」にすると寒色寄り、「曇り」にすると温かみのあるトーンに変化。
被写体や天気に合わせて使い分けると、E-300×18-180mmの良さがさらに引き出せます。


Zuiko Digital 18-180mm:実際に使ってみての感想
今回あらためて使ってみて、高倍率ズームの使いやすさを実感しました。
広角から望遠まで一本でカバーできて、スナップでも風景でもボケを活かした撮影でも「これ一本でなんとかなる」のは大きな魅力です。
この18-180mmは“梅レンズ”(スタンダード)という位置づけですが、正直、写りには十分満足しています。
絞りや設定次第でグッと雰囲気が出るので、値段以上に楽しめるレンズだと思います。
唯一の難点は重さ…。長時間の散歩や首掛けにはややズッシリきます。
でもそれを差し引いても「写り・カバー範囲・便利さ」のバランスはとても良く、E-300との相性もばっちりでした。
まとめ:便利ズームにこそ“味”がある
Zuiko Digital 18-180mmは「万能だけど平凡」なレンズだと思っていましたが、E-300と組み合わせると一気に印象が変わりました。
露出やWBの調整で描写が変わるぶん、“撮っていて面白い”レンズです。
1本でいろんなシーンをカバーしたい人や、味のある写りを楽しみたい人にはおすすめの1本です。