OLYMPUSのフォーサーズレンズはAFが迷いやすい?その理由と対策
OLYMPUSのフォーサーズ規格のカメラを使っていると、「AFが迷いやすい」「ピントが合わない」と感じることはありませんか?
確かにフォーサーズのAFには現代のミラーレスカメラと比べて不安定な面があります。しかし、これは技術の進化による違いであり、フォーサーズが主流だった当時のカメラと比較すると、特に劣っていたわけではありません。ただし、現在のカメラに慣れていると、遅さや迷いやすさを感じるのは事実です。
とはいえ、原因を理解し、適切なレンズ選びや撮影環境を工夫すれば、今でも快適に使うことは可能です。
この記事では、フォーサーズのAFの特徴、迷いやすい理由、そしてその対策について詳しく解説します。
フォーサーズのAFの特徴とは?
フォーサーズのカメラ(例えば、OLYMPUS E-300、E-1、E-510など)のAFは、基本的にコントラストAFを採用しています。
コントラストAFとは?
コントラストAFは、被写体のコントラスト(明暗の差)が最大になるポイントを探してピントを合わせる方式です。位相差AFと比べて以下の特徴があります。
- AF精度は高いが、迷いやすい
- 低コントラスト(暗所・単色の被写体)ではピントを合わせにくい
- 合焦速度が遅い
フォーサーズが登場した当時(2000年代)、この方式は一般的でしたが、現在のミラーレスカメラはより高度なコントラストAF+位相差AFのハイブリッド方式を採用しているため、速度と精度が飛躍的に向上しています。そのため、今のカメラと比べると「AFが合わない」「ピントが迷う」と感じることが多くなるわけです。
AFアシストライトとは? 〜フラッシュとの違い〜
AFアシストライトとは、暗い場所でAFを補助するために、カメラが発光する補助光のことです。ただし、この補助光には2種類の方式があります。
1. 専用のAFアシストライト(赤外線LEDや専用ランプ)
- 例えば、E-3、E-30、E-620などのカメラが搭載
- 暗所でAFを補助する専用のLEDが点灯する
- フラッシュを使わなくてもAFの補助が可能
2. フラッシュを利用したAF補助光
- 例えば、E-420、E-520などのカメラ
- AFアシストライトは搭載していないが、フラッシュをポップアップすることでAFを補助
- フラッシュが微弱な光を発し、その光を使ってAFを補助
例えば、E-420の取扱説明書には「フラッシュをポップアップさせてAFを補助する」と記載されています。これは、専用のAFアシストライトがないため、フラッシュを使ってAFを補助する仕組みを採用しているからです。
AFアシストライトが搭載されているOLYMPUS機種
専用のAFアシストライト搭載のフォーサーズ機
- 例えば、E-3、E-30、E-620
フラッシュを使ったAF補助光を採用しているフォーサーズ機
- 例えば、E-520、E-420
AFアシストライト搭載のマイクロフォーサーズ機
- 例えば、OM-Dシリーズ(E-M1 Mark III / E-M1X / E-M5 Mark III など)、PENシリーズ(E-P7 / E-PL10 / E-PL9 など)
E-300で暗所のAFを改善する方法
1. フラッシュを使用する
E-300の内蔵フラッシュを開くと、発光前にプリフラッシュが発生し、AFを補助できます。
2. 外付けフラッシュ(FL-36など)を使う
例えば、OLYMPUSの外付けフラッシュ(FL-36やFL-50)にはAF補助光(赤外線LED)が搭載されており、ホットシューに装着すると暗所でもAFがスムーズになります。
3. 明るいレンズを使う
- 例えば、ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8(単焦点レンズ)、ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro(マクロレンズ)
まとめ:「フォーサーズのAFは迷いやすい」は本当?
- フォーサーズ規格が主流だった当時は、AF性能は一般的なレベルだった
- 現在のカメラ(ハイブリッドAF)と比べると、どうしても遅く感じる
- AFアシストライトには「専用のライト」と「フラッシュを使った補助光」がある
- SWD搭載レンズはAFが速く、迷いが少ない
- AFアシストライト搭載のフォーサーズ機や外付けフラッシュを活用すると改善できる
フォーサーズ機を快適に使うために、ぜひこれらのポイントを試してみてください!